ビルケンシュトックを永く、快適に愛用頂くためのシューケア・サービス「レザートリートメントサービス」がこの秋から始まりました。シューズやサンダルのアッパー部分に使用されたレザー素材を、リペアファクトリーのシューケア担当が丁寧にケア、磨き上げます。お手入れをすることでレザーの品質を保持し、より愛着のある一足へ。この新たなサービスについて、リペアファクトリーのスタッフ・前川雄と早乙女大祐に話を聞きました。
Photo: takuya nagamine Interview: katsuhiko sugimoto
国内にてビルケンシュトック製品のリペアファクトリーに勤務しつつ、全国の店頭でこれまで開催された「シューケアイベント」では開催各地にてお客様のシューズを年間1000足以上もケアしてきたプロフェッショナル・スタッフ。額に汗を滲ませながらのシューケアスタイルは、男気に溢れています(笑)。
靴の専門学校に在学時に、友人の影響で靴修理に興味を持ち、2016年にベネクシーリペアファクトリーに入社。“少しでも長く、美しい状態で履いて頂く事”をモットーに、日々お客様の大切な一足の修理及びクリーニングに励んでいる。
前川
愛用頂いているお客様のお悩みとして多く挙げられるのが、レザーの汚れや手入れについてでした。そのような声を受けて、アッパーがレザー素材のモデルを対象に、その汚れを落とし、ケアするのが今回のサービスです。リペアを専門に手がけるスタッフが、培ったノウハウと技術でご家庭でのお手入れが難しい汚れなどもしっかりと落とし、保湿や栄養を与えることでレザー自体をケアします。クリーニングを行うことでツヤの出るスムースレザーだけでなく、スエードやヌバックなども毛艶がとてもよくなるんです。
ビルケンシュトックのリペアファクトリーにて、
シューズやサンダルのアッパー素材の洗浄／保湿／撥水処理／内部の消臭をおこないます。
▼対象アイテム
ビルケンシュトックならびにファミリーブランドの
スムース・スエード・ヌバック等各種レザー製フットウェア
早乙女
とくにスエードは手入れの仕方が分からないというご相談が多いですよね。間違ってシミができてしまうのではないか、というのが怖くて、自分ではケアできないというお話をよく聞きます。
前川
「スエードにもレザー用のクリームを塗っていいの？」と質問されることもありますが、もちろんダメですよ（笑）。専用の溶剤があって、専用のブラシがあるんです。道具を揃える手間やケアへの不安があるようでしたら、ぜひプロにお任せください。
早乙女
時期的に、衣替えも済み、この夏に履いたサンダルをしまわれている方も多いと思うのですが、放っておくとレザーは乾燥やカビが発生することもあります。乾燥すればレザーはひび割れますし、しまわれる前にきちんとケアしておくのがおすすめなんです。
前川
お肌と同じで、レザーも手入れをしなければ劣化します。きちんとケアやトリートメントしてあげると劣化を予防することができますし、できればシーズンごと、半年に１回ほど私たちにお預け頂けると嬉しいですね。
A.レザーの種類に応じて、ケアの仕方が異なります。ご自分でケアするのに不安がある方や方法が分からないという方の代わりに、お気に入りの一足を丁寧にケアします。
A.下駄箱に眠っているシューズはありませんか？レザーは定期的にケアをすることで乾燥やカビを防ぎ、きれいな状態を保つことで、シューズ自体も長持ちします。
前川
ケアをされていても、仕上がりのツヤだけを気にされる方も多い気がします。ただ磨くだけではレザー自体のケアにならず、見た目も厚化粧のようにテカテカになってしまいがちです。私たちの作業の中心は汚れ落としで、仕上げでツヤを出す程度なんです。まずはきちんと汚れを落とすことがポイントですね。
早乙女
保管の仕方も重要ですよね。下駄箱や空き箱などに入れてしまっている方が多いと思いますが、通気が悪いとレザーにカビが生えてしまいます。定期的に陰干しをして頂くほか、同じ靴を毎日履いていると溜まった汗がカビの原因になるので、３足くらいをローテーションさせるのがおすすめです。
前川
それと履いた後のブラッシングも習慣にするといいと思います。アッパーに付いたホコリが水分やカビ菌を呼ぶので、ホコリを落とすことで最低限の予防になります。
早乙女
手間をかけずに、という点でおすすめなのがスプレータイプのケアグッズです。「シュプリーム プロテクトスプレー」なら栄養と防水を兼ね揃えていて、スプレーするだけなので簡単ですし、スムースレザーもスエードも両方使えるので、1本あれば便利です。
