モデル名に世界中の都市名がつけられたビルケンシュトックが、個性豊かなショップや人々で彩られた街を訪ねる「I FIND MY FAVORITE TOWN」。先週に続き、夏本番の鎌倉へ。緑豊かな鎌倉山にある植物と雑貨のお店から、穏やかな雰囲気が心地よいケーキ屋さんや惣菜屋、そして築90年の趣ある建物のバーと、ローカルスポットを巡ります。
Photo: kikuchi ryosuke

SHOP 01 | AROUND
プロダクトとして植物を楽しむ雑貨店

昭和初期に別荘地として造成された鎌倉山に、植物と雑貨の店「AROUND」はあります。このお店を開いた塙麻衣子さんは、3年前に家族でここに越してきました。元々植木職人をしていた塙さんは、移住とともにプロダクトとして楽しめるボタニカルブランド「The Landscapers」を立ち上げ、エアプランツやドライフワラーの販売・卸などを始めました。そして、「自分たちの世界観を見せられる場所を作りたい」と家からも近い、この場所に昨年お店を構えました。
 地元で親しまれたパン屋だったという欧風のカントリーハウスのようなお店の中には、The Landscapersのグリーンの他にも、アクセサリーやアウトドア用の食器、ヴィンテージ雑貨も並びます。また、植物のお手入れ道具をまとめられるレザーバッグや波佐見焼の型を再利用した植木鉢など植物にまつわるオリジナルのプロダクトも展開。
開店からまもなく1年。最近は、近所の人が贈り物を探しにお店に来てくれることもしばしば。「家探しの中でたまたま辿り着いた鎌倉で、これまではフラフラとして落ち着かなかったけど、お店という拠点ができて、この場所に太く、深くつながっていきたいですね」と塙さん。

ビルケンシュトックの愛用歴は10年にもなるという塙さん。「オールシーズン裸足が好きで、仕事で作業靴や足袋を履くこともありますが、現場にはいつもサンダルを持参しています。もちろん海には履いていきません(笑)」。

塙さん着用の一足

■SHOP INFO “AROUND”

神奈川県鎌倉市鎌倉山 2-16-36
営業時間:11:00~17:00
URL:http://landscapers.jp/

SHOP 02 | POMPON CAKES BLVD.
飾らずに、素朴で美味しいケーキショップ

鎌倉山から梶原方面に向かって下り、通りに面した大きな窓から明るい陽が差し込む「POMPON CAKES BLVD.」へ。鎌倉の街中でケーキの移動販売をしていた立道嶺央さんが2年前に始めたお店です。食を通して街とつながり、ローカルな人と生活をともにしたいと考え、2011年に観光客が引けた夜の街にケーキを載せた三輪自転車で繰り出したのがこのお店の始まり。出店場所はSNSで告知し、お客さんと「鬼ごっこをしているみたいだった」と振り返る立道さんにとって、移動販売は「街をワクワクさせる装置」だったとか。
 建築を志、その後、京都での茅葺き職人への弟子入りを経て始めたケーキ作りは、お菓子教室を開いていた母親から教わることもあったが、目で盗んで覚えたそう。そんな立道さんが作るケーキは、素材を大切にした、アメリカの家庭で作られるようなもの。「宝石みたいなケーキではないけど」という定番のレモンクリームパイやNYチーズケーキは、シンプルだけど飽きのこない美味しさ。ケーキに真剣に向き合い、ベストな状態で提供するためにお店を構えました。
 観光地からは少し離れたこの地域は立道さんの地元。「ローカルな場所だから僕みたいに若くてもチャレンジできたんです。NYのブルックリンみたいに(笑)」。もちろん、ローカルな人と生活をともにという想いは、このお店にも息づいています。

立道さんは高校時代からのビルケンシュトック愛用者。年季のいった「ボストン」は、仕事の休憩中に履くことが多いそうですが、この日は「アリゾナ」で。「選ぶとかではなく、自然とビルケンシュトックがあって、履くのが当然だと思っていたんです(笑)」。

立道さん着用の一足

■SHOP INFO “POMPON CAKES BLVD.”

神奈川県鎌倉市梶原4-1-5助川ビル101
営業時間:10:00〜18:00(水曜・木曜定休)
URL:https://www.facebook.com/POMPONCAKES

SHOP 03 | オイチイチ
昼は定食、夜は飲める“惣菜店”

鎌倉駅方面に戻り、駅前の喧騒を抜け大町地域へ。SOZAIの看板がぶら下がった「オイチイチ」は、昼は惣菜を使った定食、夜は惣菜をつまみに飲めるお店です。魚屋だったこの物件は、自分たちで改装し、惣菜屋をする人に貸すという条件が課されていました。そんな限定条件をクリアした瀬木暁さん・いくよさん夫婦が、4年前に開いたこのお店の名前の由来は、息子の「智一(ちいち)」くんと「美味しい」の組み合わせ。
 鎌倉出身の暁さんは、ゴールデンウィークに開催している「逗子海岸映画祭」の企画を務めるなど多方面で活動し、いくよさんは料理を作り届けるケータリングの仕事をしていた。「お店が空いていたらラッキーなんですよ(笑)」と冗談っぽく暁さんは話しますが、お店を拠点に様々な活動をしている2人は何かと多忙。9月にはヨーロッパをまわり料理を振る舞うのだとか。「料理でコミュニケーションしたいんです。言葉は話せなくても、想いは伝わるから」といくよさん。
 20代前半は旅に明け暮れた暁さんも「なんだか鎌倉に戻っている」。その理由は「人がつながる、いいコミュニティがあるからかな」。2人の飾らない人柄に惹かれ、広いカウンターに夜な夜な地元の人が集う姿が想像できる、そんな“惣菜屋”さん。ここでは、知る人ぞ知る鎌倉のクラフトビール「ヨロッコビール」も美味しく頂けます。

暁さんの20代のアジア旅行で旅の足元を任されたのがビルケンシュトックのサンダルでした。「履き心地がよくて、ソールは減りますが、壊れず長持ちするので旅には最適だったんです」。

瀬木さん着用の一足

■SHOP INFO “オイチイチ”

神奈川県鎌倉市大町1-3-21
営業時間:11:30〜22:00(月曜定休)
URL:http://oicheech.blogspot.jp
※休業の場合もあるため、来店の際は電話にて確認下さい。
TEL:0467-55-9582

SHOP 04 | THE BANK
築約90年の元銀行を改装したバー

散策の終わりに、鎌倉で1杯となれば、築約90年の元銀行を改装したバー「THE BANK」へ。銀行時代から残るカウンターやレリーフなど、趣ある店内を楽しみながらお酒を愉しめます。2000年に由比ケ浜にオープンしたこのバーは、数々の有名店舗のデザインを手掛けるインテリアデザイナーの片山正通さんがワンダーウォールという事務所をスタートさせて最初に手掛けた物件。2015年にオーナーが亡くなり、受け継いたのが他ならぬ片山さんでした。そして、2016年のリニューアル時にスタッフとして加わったのが、鎌倉からも程近い葉山で生まれ育った荒井恵美さんです。
 再始動して9ヶ月が過ぎたところですが、「前から常連だった地元の方が、また足を運んでくれています」と荒井さん。「葉山にいると、鎌倉は都会な感じ」がするそうですが、今はすっかり地元の人たちに溶け込み、撮影時たまたまお店の前を通った常連さんとの立ち話も堂に入っています。
 壁にかかった前オーナーの写真。東京に居を構えながら、週末になるとこのバーでグラスを傾け、葉巻をくゆらせていたとか。古い建物を受け継ぎ、また、前のオーナーの想いも受け継ぎながら、「いつ来ても変わらない、地元の人に愛されるバーでありたいですね」。

お店に立つ時はユニフォーム姿が決まっている荒井さんも、出勤前はローカルらしいカジュアルなスタイル。出勤の時にもビルケンシュトックを愛用しているとか。この日は赤のネイルが「アリゾナ」の白にとても映えていました。

荒井さん着用の一足

■SHOP INFO “THE BANK”

神奈川県鎌倉市由比ケ浜3-1-1
営業時間:平日17:00〜25:00、土日祝15:00〜25:00(月曜・火曜定休)