現在「Quorinest(クオリネスト)」では、「Only 1 Collection」として日本のブランド〈tamaki niime〉のポップアップを開催しています。200年以上の歴史を持つ「播州織」の産地である兵庫県西脇市にLabを構え、柔らかで軽やかな着け心地のショールなど、播州織に新たな解釈を加えた独自のモノづくりを続ける〈tamaki niime〉。今回は“日本のへそ”としても知られる西脇市のLabに伺い、デザイナーの玉木新雌さんにお話しを伺いました。
Photo: nakano shuya

兵庫県西脇市の地場産業である「播州織」は、200年以上の歴史があり、シャツやハンカチを作る生地として用いられてきました。〈tamaki niime〉は2004年に播州織の新解釈と開発を目指して設立され、職人たちとモノづくりを開始します。2008年に西脇市に直営店をオープンし、その後、拠点を西脇に移し、自社での生産を開始。2016年には元染工場だった場所に移転し、「コットンの栽培」「染め」「織り」「編み」「縫製」を一貫してできるLabと2500点以上もの作品が並ぶShopを併設し、2018年からは訪れた人に食事やお茶を提供する「tabe room」も始動しました。

Labにてデザイナーの玉木新雌さん。
畑谷川の脇に建つ〈tamaki niime〉のShop & Lab。
柔らかく、色彩豊かな〈tamaki niime〉のショール。

――2010年に西脇市に拠点を移されましたが、移転のきっかけやモノづくりの変化などがあれば教えてください?

元々大阪に暮らし、西脇の職人さんとやりとりをしながら生産していました。2008年に西脇にお店を開くことになり、閉店後に職人さんの所で一緒にサンプルを作ると、大阪と西脇で何ヶ月もかけていたやりとりがその場で終わってしまったんです。その時にこのスピード感はここにいなければ出せないと気がつき、生産とデザインの現場は近い方がいいということを確信しました。それから2010年に織機を導入し、自分で織り始めると、織ることはデザインすることと同じだと気がついたんです。今までにないものが織れれば私のオリジナリティになる。それで機械を調整しながら、新しい織り方を見つける実験を続けています。今も1965年製の古い織機を使っていますが、古い機械だからいいわけではなくて、最新の織機よりも古い方が工夫をすれば柔らかく織ることができるんです。最新の機械の方が効率的ですが風合いがでないのはデメリットで、手足は昔の機械だけど、頭脳は最新の方がいいので、それを融合したような改造人間みたいな織機も使っているんですよ(笑)

  • Labには重厚な織機が並ぶ。手前のベルト式力織機1965年製。
  • レピア織機で織られる生地。縦糸の数はなんと2700本。
  • Lab内で染めている糸。
  • 仕上げとなる縫製もLabの一角で行われる。

――そうやってあの柔らかなショールは織られているんですね。2014年からは素材となる綿の自家栽培を始めたそうですが、〈tamaki niime〉のモノづくりが段々とスケールアップしている印象がします。

素材となる綿にもたくさん種類があって、その上、太さや紡績の仕方も違うんです。それで一度コットン畑を見に行きたいと思ったのですが、ほとんどがアメリカや中国にある。調べてみると日本産の綿はほとんど市場に出回っていないそうです。日本でコットン畑を見るのは難しいと諦めていたところ、綿の育て方を紹介した絵本に出会い、「育てられるんだ!」と知り、近所に畑を借りました。育ててみると綿も植物だということを痛感しましたし、自分たちで作ることの大変さにも改めて気が付きました。畑を始めると自然栽培や無農薬栽培が気になりだし、興味は野菜やお米、そして食へと広がり、スタッフに美味しい食事を食べさせたいからtabe roomで昼食を作るようになり、美味しいからお客さんにも食べて欲しくて提供も始めました。根本にある好奇心は同じなのですが、枝葉が分かれるように興味の対象が変わるんですよ。そうやってどんどん広がっていくのが楽しいんです。
織りからスタートして、まだ全行程が完璧というわけではありませんが、糸も作りたいし、色々したい。でも、知らないことも多いので、今は国内のいろんな所に勉強に行っています。そうやって〈tamaki niime〉だからこそできるモノづくりができればと思っています。

  • 色とりどりの糸で、カラフルなショールが織られる。
  • 織り終えると糸に付いたノリを落とすために洗濯。
  • 2階にある「tabe room」では食事もできる。
  • 地元の野菜をふんだんに使った食事。

――現在、「クオリネスト」では、ショールやスカートなどを「Only 1 Collection」として展開しています。お客様には〈tamaki niime〉のどのような魅力を知って欲しいですか?

いろいろとこだわりはありますが、一番は着け心地です。毎日を元気に生きるには、着け心地がやさしいものを選びたいですよね?
だから自分へのご褒美として身につけてもらいたいです。それで本当に気持ちいいと思ってもらえれば私たちは嬉しいです。

Shopには2500点以上ものショールやアパレルが並ぶ。

〈tamaki niime〉「Only 1 Collection」

〈クオリネスト神宮前〉、そして3月29日(木)にオープンする〈クオリネスト 東京ミッドタウン日比谷〉では、4月12日まで、〈tamaki niime〉のショールをはじめワンピース、トップス、スカートなど、1点もののアイテムを多数取り揃えた「Only 1 Collection」を開催中です。世界にひとつだけのアイテムに出会えるこの機会、ぜひご来店ください。

クオリネスト神宮前
東京都渋谷区神宮前6-15-5 Mビル神宮前
電話:03-6451-1458
営業時間:12:00~20:00(年中無休)

クオリネスト東京ミッドタウン日比谷
東京都千代田区有楽町1-1-2 東京ミッドタウン日比谷
電話:03-6273-3536
営業時間:11:00~21:00(年中無休)

SHOP INFORMATION

SHOP INFORMATION
tamaki niime Shop & Lab
兵庫県西脇市比延町550-1 
営業時間:11:00~18:00 (火曜定休)
URL: http://www.niime.jp/

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